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インド・ガネーシャ通信 NO.547 欧米がくしゃみをすれば、インドは風邪を引く!
2024年9月11日
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インドをもっと知りたい方 必読!!!
<2001年8月3日創刊>
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◆インドで生活している人はどんな生活をしているんだろう。
デリー在住 インド人(前)インド・ネルー大学日本研究
センター・プレム・モトワニ教授が「日印文化比較」を様々な
角度からお届けしています。
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日本もインドなみの熱帯気候になった感がします。
最近はインド在住者と話をするとデリーの方が気温が低く
涼しいのです。
今月の記事は、「欧米がくしゃみをすれば、インドは風邪を引く」
インド若者の就職難の記事です。
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◇◆インド人からのインド便り No.131
インド・デリー在住
by-プレム・モトワニ
(元インド・ネルー大学教授)
日印文化比較 :
欧米がくしゃみをすれば、インドは風邪を引く
インドはサービス業中心経済であることは有名な話である。
サービス業のCDPへの貢献度が約70%で、インドのソフトウエアの
約90%が欧米向けである。欧米でいま不況が広がりつつあるため
インドへの外注が少なくなり、ソフトウエア会社が軒並み採用を控えて
いるだけではなく、社員を解雇せざるを得ない企業も多い。その数が
今年に入ってから9万人を軽く超えている。
その結果、今年インドの有名なI I T(インド工科大学)の新卒の
初任給は50万ルピー(月4万ルピー約8万円)程度である。通常だと
、初任給がその20倍である。それだけではなく、就職先が決まって
いない卒業生も四人に一人である。そもそもインドで就職難が深刻で
あることについてこの欄でたびたび紹介してきた。
その影響が当然ながら耐久消費財の売れ行きに見られる。
2輪市場が5年前の約50%にまで縮小している。今度は
4輪市場がその影響を受け始めている。今まで富裕層や中流の上を
中心に高級車が爆発的に売れていて、コロナ禍以来自動車の
販売台数が年率二桁の伸び率だった。
しかし、ここ半年、車がほとんど売れなくなっていて、約5-6ヶ月分の
在庫が各デイラーのところに溜まっていて、そのため多くのメーカーが
減産する羽目になっている。デイラーによると、その最大の理由は、
気候変動の影響で豪雨の頻度が増加しているため、どこの町でも
道路・住宅地が冠水し、車が被害に遭い、完全に廃車になることも
少なくないので、消費者が車の購入を見合わせていることである。
実は、著者の住むデリーの住宅地でも短時間で220ミリも雨が
降ったため、道路が冠水したり、家の地下が浸水したりしたため、
数多くの車が被害に遭った。その理由はわからないでもないが、
車が売れなくなった唯一の理由だとは思えない。
それよりも前述の経済的な理由が大きいような気がする。
今年の初めまで人気のモデルは順番待ちが1年以上もあったが、
今はデイラーが高額の割引を与えていても車が売れていないようである。
それ以外の理由として考えられるのは、どこのメーカーも新しい車種を
発売したか年内に発売の予定であるため、今までの車種が売れなく
なっていることである。また、EV自動車は充電インフラが整備されて
いないためやバッテリーの不具合が後を絶たないため、EV自動車の
売れ行きがかなり悪くなっている。
インドのモンスーンは6月から9月末までで、10月─11月は祭り
シーズンだから、一年のうちの半分近くの車(2輪・4輪)がこの
2ヶ月で売られるため、メーカーもデイラーもモンスーンが終わるのを
首を長くして待っているのである。
自動車産業の経済への波及効果が非常に大きいため、そう信じたい。
しかし、一時的に車が売れても、やはり経済が全面的に成長しないと
再びこのようなことが起こるに違いない。
(了)
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【最後に】
モトワニ先生はネルー大学を定年で退職後企業コンサルタント
としてインド各地企業の指導をされておられます。
「最近、非常に忙しくて、今日もチェンナイへ向かう途中、機内で
原稿を書きました。」とのメッセージをいただきました。
★最後まで読んでいただきましてありがとうございます。
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