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インド・ガネーシャ通信 NO.544 インドの混沌さの真原因
2024年6月13日
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インドをもっと知りたい方 必読!!!
<2001年8月3日創刊>
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◆インドで生活している人はどんな生活をしているんだろう。
デリー在住 インド人(前)インド・ネルー大学日本研究
センター・プレム・モトワニ教授が「日印文化比較」を様々な
角度からお届けしています。
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最近のインド・デリーは、暑さに慣れているデリー在住の人でも
「凄く 暑い!暑い!」と言ってきます。
かなりの暑さ体感なのでは?と推測しています。
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◇◆インド人からのインド便り No.128
インド・デリー在住 by-プレム・モトワニ
(元インド・ネルー大学教授)
日印文化比較 :インドの混沌さの真原因
インドを訪れる外国人がいちばん驚くことの一つがインドの町の混沌さである。インドは人口が多いことがその原因だと思われがちだが、必ずしもそれが真の犯人であるとは思わない。体系的に物事を計画し、実行することがインド人のアキレス腱であるからである。現在まだ都市部に住む人口が30数%程度で、2030年までに40%以上になると推定されている。デリーを一例として取りあげてみると、市内からたったの20キロの距離の新興都市の「グルガオン」と言う校外の町までラッシュアワー時に1.5時間から2時間かかる。
メトロだと、30分程度だが、ラストマイル接続性が悪いため、大部分のサラリーマンがマイカーや二輪を使わざるを得ない。いま立体交差、メトロの拡張などが急ピッチで進められているが、できた頃には利用者・交通量が既に急増していて、ボトルネックがシフトするだけである。
問題はインフラの未整備だけではない。10年前から配車アプリのOla, UberやBluSmartが流行出し、現在約9万台のタクシーがデリーで登録されていると言われる。
それ以外に従来からある黒黄色のタクシーが約5万台ある。前者は流しであるが、後者はタクシー・スタンド(乗り場)に登録されていて、お客さんを送ってから同じ乗り場に戻らないといけない。つまり、帰りは客を拾えないようになっている。燃料の無駄と同時に渋滞の原因になっているが、渋滞・公害問題でデリーが世界的にも悪名高いが、誰一人がこう言う明らかな「矛盾さ」を解消しようとしない。四輪以外にオートリキシャが12万台、最近流行りの電動バイクタクシーが約8万台もある。
さらに、フードデリバリーサービスを提供するアプリのZomatoやSwiggyが大流行で、食べたいものが何であれ、時間に関係なく最短(30分以内)で玄関先に配達してくれる。それ以外に、市内に安価(約250円)で書類や小包の速達宅配サービスのWefast, VDeliveryなどが大変な人気である。一方で、Amazon, Flipcartのようなe-コマースもコロナ禍以来インドで盛んで、利用者が全国に約2億人もいると言われている。そして、Amazon, Flipcartからの競争に負けないように多くのスーパーや小売店も30分の宅配サービスを提供していて人気を呼んでいる。
これらの大量の車が絶え間なく町の中を走り回っているため、渋滞のない時間帯がない。これは決してデリーの問題ではなく、ほとんどの大都会でごく普通の現象である。政府がこう言う傾向をあえて制限しようとしないのは、この欄でたびたび紹介したように、雇用創出ができていないためよく槍玉に挙げられているからや税収(ガソリン税、消費税)が入るからである。みんなが目先の利益しか考えないことがインドの混沌さの真の原因であると思う。
(了)
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【最後に】
モトワニ先生からのメールです。
「さて、今月の原稿をお送りします。
本当は総選挙や政治について書きたいですが、わざと避けています。
だから、ネタが限られてしまいます。ご了承願います。
皆さんによろしくお伝えください。」
佐川雄一さんの原稿
「なぜ インド人は世界で活躍できるのか 」
配信が遅れておりましてすみません。近日中に配信します。
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