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インド・ガネーシャ通信 NO.550 人工知能(A I)の恐ろしさ
2024年12月5日
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インドをもっと知りたい方 必読!!!
<2001年8月3日創刊>
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◆インドで生活している人はどんな生活をしているんだろう。
デリー在住 インド人(前)インド・ネルー大学日本研究
センター・プレム・モトワニ教授が「日印文化比較」を様々な
角度からお届けしています。
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今日の東京は、秋晴れ(?)で、気持ちがよいです。
モトワニ先生が11月13日(水)のデミング賞授賞式参列
のため来日され、11月20日(水)にはインドに戻られました。
今回の記事にはその体験も少しかかれています。
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◇◆インド人からのインド便り No.134
インド・デリー在住
by-プレム・モトワニ
(元インド・ネルー大学教授)
日印文化比較 :人工知能(A I)の恐ろしさ
人工知能(以下AI)の技術は日々進化しており、
私たちの生活にさまざまな形で浸透しつつあります。
AIは私たちの生活をより便利で豊かにしてくれて
いることは言うまでもありません。一方では、AIが
もたらす懸念として、世間で「A I恐怖症」と呼ば
れる現象が広まっています。AI恐怖症とは、AIに
仕事を奪われるかもしれないといった不安感を
指す言葉です。単純作業やルーチンワーク作業は
AIによって自動化されやすいからです。既に多くの
職業が奪われています。日本を始め、先進国では、
人手不足の問題のため、A Iはいいかもしれないが、
途上国では「A I恐怖症」が現実的な問題に
なっています。
しかし、その話はまた別の機会に取り上げたいと
思いますが、今回は身近な問題としてのA Iの
恐ろしさについて取り上げたいと思います。
先週(20日)日本から帰国し、その足で
ムンバイへいくことになり、2泊した後22日にデリーへ
戻る際、渋滞で飛行機に乗り遅れました。たったの
10キロの距離が2.5時間もかかりました。
その約3ヶ月前にプネでも同様な経験をしました。
30キロの距離が4時間もかかったのです。日本へ行く日
(11月11日)にインドの有力紙のEconomic Timesの
見出し「グルグラムからデリーへは、ムンバイへ飛ぶよりも
時間がかかる」を思い出しました。デリーの郊外の
グルガオンがデリーからたったの20キロなのです。それは
また別問題ですが、ムンバイで飛行機に乗り遅れた後、
ネットで次の便の料金を調べたら、2万ルピー(約4万円)
以上もしましたので、もっと安い便はないかと調べているうち
に料金がどんどん上がって行きました。それは需要や供給
の状況に応じて適切な価格をAIが算出し収益最大化を
進めるように設定されているからです。時間的に余裕の
ある時、オプションを比較し、安い方を選ぶことができるから
いいですが、直前に予約する場合、ネットで繰り返し
調べるたびに、A Iがそれを感知し、料金をあげていくため
困ったものです。次の日は土曜日で、仕事が入っていな
かったので、午後の便は6─7千ルピーだったため、その晩
親戚の家に泊まり、夜に予約しようと思って、タクシーで
親戚の家に向かいました。そして、約1時間後にネットで
調べると、6─7千ルピーした料金がもう1万ルピーに上が
っていました。
このようなことは決してインドに限るものではなく、「ダイナ
ミックプライシングに基づいて価格の設定」は今世界的に
一般化しています。日本でもホテルを予約する際同様な
経験をしました。
ネットでe-コマースを使って何か買い物をしたいと思って
検索すると関連会社からメールが殺到することを皆さんも
経験したことがあると思います。それが本当にA Iの恐ろ
しさで、「ありがた迷惑」です。
(了)
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【最後に】
モトワニ先生からのいつものお便りです。
↓ ↓ ↓
「その後お変わりないと思います。
先週日本から無事帰国しました。今回素通りして
しまいました。申し訳ありません。
さて、今月の原稿をお送りします。身近な問題についてです。
ご家族の皆さんによろしくお伝えください。Motwani」
モトワニ先生とのお付き合いは、1992年にニューデリーでの
日本語指導の学校でご一緒しました。私も5年間ほどインド
人に日本語指導をしていました。それ以後家族ぐるみで
先生にはインドでお世話になり、今では娘がインドで仕事を
していますので、先生がたよりです。
今年もガネーシャ通信のご愛読ありがとうございます。
少しはやいですが、よいお年をお迎えください。
来年もよろしくご愛読お願い申し上げます。
★最後まで読んでいただきましてありがとうございます。
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