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インド・ガネーシャ通信 NO.549 インドタタ財閥の名誉会長のラタン・タタ氏が死去
2024年11月7日
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インドをもっと知りたい方 必読!!!
<2001年8月3日創刊>
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◆インドで生活している人はどんな生活をしているんだろう。
デリー在住 インド人(前)インド・ネルー大学日本研究
センター・プレム・モトワニ教授が「日印文化比較」を様々な
角度からお届けしています。
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モトワニ先生が11月13日(水)のデミング賞授賞式参列
のため来日されます。
授賞式は東京・大手町の経団連会館で開かれ授賞式の
様子はライブ配信されるそうです。
モトワニ先生が受賞された「デミング賞」は品質管理の理論や
普及,実践に成果をあげた個人,企業に贈られます。
★デミング賞 (デミングしょう、Deming Prize)は、
TQM (総合 品質管理)の進歩に功績のあった民間の団体
および個人に授与されている 経済学の賞。
日本科学技術連盟 により運営されるデミング賞委員会が
選考を行っています。
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◇◆インド人からのインド便り No.133
インド・デリー在住
by-プレム・モトワニ
(元インド・ネルー大学教授)
日印文化比較 :
インドタタ財閥の名誉会長のラタン・タタ氏が死去
インドのタタ財閥を20年以上にわたり率いた、ラタン・タタ氏
(以下ラタン氏)が10月9日に死去した。86歳だった。
ラタン氏が2012年に75歳になった時グループの会長職を退き、
タタ・サンズの名誉会長に就任した。ラタン氏はパルシ
(ゾロアスター)教徒で、1962年に同グループに秘書として入社し、
同グループのいろいろな会社で勤務した。ラタン氏は、創業者の
ジャムセトジ・タタの姪の息子で、彼の父親もタタ家に養子入り
された人で、彼の実の祖父のホルムスジ・タタが血縁的には
タタ家の一員であった。ラタン氏が1991年に後継者に指名され、
五代目の会長に就任した。
ラタン氏が会長在任中タタ・グループの海外展開を図り、
英蘭鉄鋼メーカーの「コーラス」を130億ドル、イギリスを拠点とする
自動車ブランドの「ジャガーとランドローバー」を23億ドル、世界
第2位の紅茶メーカー「テトリー」など、いくつかの注目度の高い
買収を行った。これらの買収により、タタはインド中心のグループ
からグローバル・ビジネスへと位置づけを変え、収益の65%以上が
国際的な事業と販売によるものとなった。ラタン氏がタタ・グループを
率いた21年間に、収益は40倍以上、利益は50倍以上に成長した。
一方では、ラタン氏のドリームプロジェクトの「ナノ」(世界一安い車)
が失敗に終わった。ラタン氏は個人的に40以上のベンチャー企業にも
投資をした。
彼は世界的に認知されたビジネスリーダーであると同時に、その質素な
生活、謙虚さ、愛想の良さと人懐っこい性格、慈善活動のために最も
尊敬される実業家の一人だった。ラタン氏は財産の大部分を
慈善目的に寄付した。実は、1892年にタタグループの創業者の
ジャムセトジ・タタによって設立されたタタ・トラストは2021年までに
1024億ドル以上を慈善活動のために寄付している。コロナ禍の
2020年にタタ・サンズ社とタタ・トラスト社が合わせて150億ルピーを
インドのウイルスとの闘いのために拠出した。
ラタン氏は独身で一人暮らしだったため、いつも犬を飼っていた。
2021年のあるインタビューで次のように語っている。「ペットが亡く
なるたびに言いようのない悲しみに襲われ、もう二度とこんな別れは
経験したくないと決意する。しかし、家の中が余りに寂しくなり、
犬のいない生活がつらくなってくる。そして、また新しい犬が私の
愛情と関心を一身に集めることになる。まるで、前の犬と同じように」。
近所に住む住民によると、元気な時毎晩2匹の犬を散歩させていた。
愛犬家だったため、彼が最後に手がけたプロジェクトは、ムンバイに
あるペット専門のクリニックの設立だった。
余談だが、私も約10数年前にN H Kによるラタン氏の単独インタビューの
通訳でムンバイの本社で本人にお会いしたことを懐かしく思い出す。
その謙虚さと気さくさに非常に印象付けられた。インタビューの前後に
なぜ日本に関心を持たれたかとか日本語が難しくないのかなどと
聞かれたことを今でも鮮明に覚えている。
(了)
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【最後に】
以前日経新聞掲載「私の履歴書」で1か月間ラタン氏が掲載され、
感銘を持って読んだ覚えがあります。
そしてその時に私が感じたことは、私自身インド生活の中で
縁あって(女性だけのインドロータリークラブ会員)インドの
社会的に高い地位にある方々と接する機会が多かったのですが、
「その謙虚さと気さくさに非常に印象付けられた。」本文より
の言葉の通りでした。
★最後まで読んでいただきましてありがとうございます。
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