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インド・ガネーシャ通信 NO.540 アヨーデヤー(Ayodhy)2.0
2024年2月14日
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インドをもっと知りたい方 必読!!!
<2001年8月3日創刊>
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◆インドで生活している人はどんな生活をしているんだろう。
デリー在住 インド人(前)インド・ネルー大学日本研究
センター・プレム・モトワニ教授が「日印文化比較」を様々な
角度からお届けしています。
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今日の東京は春のような穏やかな気候です。
インド・デリーも今年は暑かったり、寒い日が続いたりと例年とは
違った日々のようです。
今月の記事は、宗教対立の詳細です。
「1992年12月にヒンドゥー教国家の建設を訴えるR S S(国民義勇団)と政党
のB J Pの指導者や支持者が同回教寺院を襲撃し、完全に破壊した。その後、
法廷論争が27年間も続き、2019年に最高裁がヒンドウー側の主張を認め、
その地点にヒンドウーの寺院の建設を許可した。」-本文より-
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◇◆インド人からのインド便り No.124
インド・デリー在住 by-プレム・モトワニ
(元インド・ネルー大学教授)
日印文化比較 :アヨーデヤー(Ayodhy)2.0
北インドのウッタル・プラデーシュ州東部にある、「アヨーディヤー」という小さな町
(面積が7-8平方キロメートルで、人口が約8万人)が大聖地の一つであるが、
ムガール時代の1528年にヒンドウー寺院が建立していた地に「バーブリー・マスジット」
(回教寺院)が建てられたと言って、長年ヒンドゥー教とイスラム教の対立を生んで
きた。そのため、. セキュリティーがこの町の住民に対しても非常に厳しかったため、
巡礼者はそれほど多くなかった。
1992年12月にヒンドゥー教国家の建設を訴えるR S S(国民義勇団)と政党
のB J Pの指導者や支持者が同回教寺院を襲撃し、完全に破壊した。その後、
法廷論争が27年間も続き、2019年に最高裁がヒンドウー側の主張を認め、
その地点にヒンドウーの寺院の建設を許可した。ヒンドウー教徒にとってこの寺院
の建設は感情的な問題であることが、寺院建設のために寄せられた多額の寄
付金からも明らかだ。140億ルピーの建設費が必要だったが、集まった寄付金は
何と8600億ルピー以上であると言われている。
そして、2024年1月22日に同寺院の再建の式典が行われた。寺院が完成する
のはまだ大分先のことであるが、インド人民党(BJP)が今回のラーマ寺院の再
建を政治的に利用しようとしているとの批判もあるように、この式典を総選挙
(今年5月)の前に行うことにしたのである。
ここ2年で35の新しいホテルと600のホームステイ施設が許認可され、国際空港、鉄
道駅、広い道路、装飾された建物など178件の2960億ルピー相当の新規プロジェ
クトが実行中である。政府の計画はアヨーディヤーをヒンドウー教の最大の聖地にす
ることである。そのため、州政府がアヨーディヤーを「郡」に昇格し、市役所を新しく建て、
高額の予算を付けたため、町の面積が一気に10平方キロメートル未満から現在
90平方キロメートルに膨れ上がっている。州政府はアヨーディヤーを流れるSaryu河沿
いを観光客・巡礼者向けに再開発計画があるため、大手企業が大規模な投資を
注ぐ予定である。以前この町への空路アクセスは135キロ離れたLucknowしかなかっ
たが、1月に新空港ができ、直接乗り入れできるようになった。政府の推計では、寺院
ができてから巡礼者の数が年間5000万人になり、観光業からの売り上げが2500億
ルピーになるとのことである。
しかし、いくら宗教・聖地・ラーマ神のためとは言え、「地獄の沙汰も金次第」というように、
この町の地価がここ数年で何十倍も急騰したのである。そして、「地上げ屋」は町の再開
発の計画についてスタート以前から知っていた衆議会議員、官僚、警官、ラーマ寺院トラ
ストのメンバーたちであるという噂である。
【了】
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【最後に】
最近はインド情報が日々報道で伝わってくるようになりました。
しかし、モトワニ先生の記事にあるような詳細はまでは、 報道され
ません。
★最後まで読んでいただきましてありがとうございます。
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