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インド・ガネーシャ通信 NO.533 インドの航空業界2社複占へ
2023年7月10日
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インドをもっと知りたい方 必読!!!
<2001年8月3日創刊>
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◆インドで生活している人はどんな生活をしているんだろう。
デリー在住 インド人(前)インド・ネルー大学日本研究
センター・プレム・モトワニ教授が「日印文化比較」を様々な
角度からお届けしています。
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九州地方は近年にない大雨情報が伝えられてきて心配です。
インドのデリーからは珍しい道路冠水の様子が動画で
送られてきました。
7月の記事は「インドの航空業界2社複占へ」です。
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◇◆インド人からのインド便り No.117
インド・デリー在住 by-プレム・モトワニ
(元インド・ネルー大学教授)
日印文化比較:インドの航空業界2社複占へ
少し前この欄でエア・インディアの民営化と同社が一気に470機の航空機を発注し
再建を狙っていることについて紹介した。
今度はインドの最大の航空会社のIndigo社(国内市場シェアが60%)も500機を
発注したのである。
一方では、Go Airという航空会社が5月に経営難に陥り、倒産寸前の状態で、
もう一社のSpice Jet社(市場シェア10%)もコロナ禍の時破綻寸前だったが、
その後回復したもののまだ経営難を完全に乗り越えたとは言えない。
そして、2013年にKing Fischer社と2019年にJet Airways社の大手航空会社が
倒産したのである。つまり、インドの国内航空業界は2社複占へ進んでいると言える。
インドの国内航空市場が価格に敏感である一方、航空燃料や様々な税金が
高いため、いつも満席であってもなかなか利益が出ないと言われている。
例えば、エア・インディアグループのフルサービス航空会社のVistaraが昨年9年目
にやっと損益分岐点に達したのである。ずっと市場リーダーであるIndigo 社も
十数年でやっと利益を出せるようになった。
2020年から航空運賃の上限が撤廃されることになったものの、低コスト航空会社の
Indigoのシェアが半分以上であるのはフルサービス航空会社に比べて運賃が30─40%も
安いからである。そこで、どの航空会社もキャンセル料や超過荷物料金を高く設定したり、
座席や様々なサービスを有料にしたりしてやっと黒字を達成している。
しかし、2社複占になると、競争が鈍くなり、利用者にとって決していいとは言えない。
エア・インディアグループとIndigoが合わせて現在87%の市場シェアを持っているため、
既に他社が飛んでいない路線になると、需要の高い祭りや夏休みの時期に運賃が割高になる。
下手すると、デリー・ムンバイ間の航空運賃がドバイ、シンガポール、バンコックなど海外へ
飛ぶよりも高い時がある。
モデイー政権が地方でどんどん空港を建設し、一般人でも飛行機を気軽に利用
できるようにしたいと言ってきたが、市場が全く逆の方向に進んでいる。そして、
航空業界だけではなく、空港の民営化も進んできているため、空港使用料、
駐車料金や空港と町を結ぶ高速道路の通行料なども急騰している。
要は、インドが「二重料金」つまり、富裕層向けの国際水準並みの料金と中流
以下向けの安価な料金設定といった特徴を失いつつある。
【了】
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【最後に】
1993年インドで生活をしていた頃、Jet Airways社が民間として最初に
国内を飛びました。シンガポール航空との提携で、時間通りに運航し
スチュワーデスさんも、洋装できびきびとして感動したことを今でも鮮明に
思い出します。その後も少し料金が高いですが、国内移動はなるべく
Jet Airways社を利用していました。でも、2019年にJet Airways社は
倒産してしまいました。時代の流れを痛感するこの頃です。
★ 最後まで読んでいただきましてありがとうございます。
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