ガネーシャ通信
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 インド・ガネーシャ通信 NO.546 インド鉄道物語
   
          2024年8月15日

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    tea@makaibari.co.jp

  インドをもっと知りたい方 必読!!! 

<2001年8月3日創刊>

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◆インドで生活している人はどんな生活をしているんだろう。
デリー在住 インド人(前)インド・ネルー大学日本研究
センター・プレム・モトワニ教授が「日印文化比較」を様々な
角度からお届けしています。

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今日8月15日、日本は「終戦記念日」です。
そしてインドは「独立記念日」で休日です。

インドはイギリスの植民地だったインド帝国が解体し
1947年8月15日イギリスから独立しました。

今月のモトワニ先生の記事は「インド鉄道物語」です。
インド鉄道の歴史は、1853年に始まります。

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◇◆インド人からのインド便り No.130
        
       インド・デリー在住    
         by-プレム・モトワニ
        (元インド・ネルー大学教授)

 

日印文化比較 :インド鉄道物語

インドは鉄道が国鉄で、「国民の足」とされてきたから、今の
モデイー政権(2014年以来)が誕生するまで大きな変
化はなかった。というのは、時速が70─80キロ程度で、
どの列車も冷房車両 一等(四人用個室制)、二等
(2段の寝台)と三等(3段の寝台)があっても数車
両以外に大半が一般車両であった。インドはずっと社
会主義型経済だったため、料金が冷房車両以外に低く
設定されてきた。因みに、今でもデリー・ムンバイ間
(1200キロ)の料金が一等の場合5300ルピー(約1万
円)に対し一般車両の場合たったの665ルピー(1200
円)である。その結果、稼働率が98%以上なのに、国
鉄は赤字か利益が1-2%に過ぎない。それが
一種の悪循環となり、鉄道の近代化への投資
が慢性的に遅れ、鉄道事故が頻繁に起こり、
高速化もほとんど進まなかった。

そこで、モデイー政権になってから2014年5月にまず発表
されたのがアーメダバード・ムンバイ間(全長500キロ)の
「新幹線」で、当初2023年に完成の予定だった。
前述のような状況だったから、国内的に相当な批判が
あった上、土地収用問題やコロナ禍のため、納期が
大幅に遅れ、今は2027年に完成の予定である。
一方で、モデイー政権のもう一つのプロジェクトは在来
線の高速化である。そこで、インド国内技術
を活用し、国内で製造されたVande Bharat車
(時速130キロ)が2019年2月に紹介され、毎
年路線が増やされてきた。現在、51の路線が
運行されている。しかし、まだ寝台がなく、
全てが座席だから、約700キロ距離の町しか結
んでいなくて、時速130キロとは言え、平均時
速が100キロ以下で、8時間もかかる。そして、
肝心の料金だが、冷房車両だから、2000ルピー
から2500ルピー(4─5千円)である。そのた
め、こういう列車は金持ち向けで、一般人が
利用できないという批判もある。また、普通
の列車が超満員で、こういう新世代列車は利
用者数が少ないとも言われている。なぜかと
いうと、飛行機で結ばれている街だと、早め
に予約しておけば、飛行機の料金があまり変
わらないからである。

しかし、真の問題は格差問題である。日本の場合、
60年代に新幹線ができたころから一般人の収
入レベルが上昇したから、利用者が増え、日
本の鉄道の近代化が急ピッチで進んだ。イン
ドの場合、この欄で再三紹介してきたように、
大半の人口が中流以下や貧困層だから、とて
もこのような新世代の電車を利用できない。
一方では、鉄道のダイヤ乱れが今でも普通だ
から、富裕層は飛行機を利用するし、企業も
貨物輸送に列車よりも陸路の方を好む。その
結果、鉄道の利益率がなかなか上がらない。
この悪循環を打ち破ろうとしている現政権の
努力は称賛に値するが、新規雇用創出なしで
は、このへんの夢の実現が長引くような気が
する。

           (了)

 

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【最後に】

インドの鉄道は世界で四番目に大きい鉄道
システムとされています。かつてインドへの
世界中の若者安旅行のインド国内移動は鉄道
と決まっていました。

でも観光客向けには、パレス・オン・ホイー
ルズやマハラジャエクスプレスのような豪華列車
も運行されており、インドの豊かな文化や歴
史を体験することができます。かつて老婦人
の友人2人がマハラジャエクスプレスに乗車
してインドを満喫されました。出迎えをした
時に私も中に入って乗車したり、素晴らしい
体験話を聞いた思い出があります。

 

★最後まで読んでいただきましてありがとうございます。

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