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インド・ガネーシャ通信 NO.505 インドのカースト制度を考える
2021年5月12日
https://www.makaibari.co.jp
tea@makaibari.co.jp"
インドをもっと知りたい方 必読!!!
<2001年8月3日創刊>
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◆インドで生活している人はどんな生活をしているんだろう。
デリー在住 インド人(前)インド・ネルー大学日本研究
センター・プレム・モトワニ教授が「日印文化比較」を様々な
角度からお届けしています。
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今号は、伊藤忠商事(元)インド総代表及び
ニューデリー支店長であられた佐川雄一さんの記事を
お届けします。
佐川さんはガネーシャ通信に過去何度も貴重なインドに
かかわる記事をご寄稿くださいました。
今回は「インドのカースト制度を考える」です。
いつものことですが、佐川さんの文章は読みやすく
とても分かりやすいです。
カーストという難しいテーマですのに、概略から
詳しい内容までさらりと書かれておられます。
~カースト制度については、誰もが知っているのですが、
前時代的なマイナス・イメージが大勢を占めています。
実態は少し違うのではないかと思います。~
佐川さんのメールより
★最後にモトワニ先生についてのお知らせがあります。
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≪インドのカースト制度を考える≫
(元)伊藤忠商事インド総代表
ニューデリー支店長
佐川雄一著
6ページにわたる原稿を一度に掲載いたしました。
↓ ↓ ↓ ↓
https://www.makaibari.co.jp/mailmagazine/20210512.pdf
是非 全文をお読みになってください。
読みやすい、分かりやすい文と内容で一気に読んでいただけると
思います。
概略は下記(本文より抜粋)になります。
【始めに】:インドに駐在した経験がありますので、インド特有の
生得的かつ世襲的な身分制度:「カースト制度」が
どんなものなのかわかる範囲でまとめてみました。
1. カースト制度について:
~日本人が抱くインドのカースト制度は、「分離と差別に基づいた
前近代的な身分制度」といったマイナス・イメージが大勢を
占めていると思います。ところがインドの大都市(ニューデリー)
に5年余(1992 ー98年)駐在した私は、カーストによる差別を
認識・体験することはほとんどありませんでした。
~本文より一部抜粋~
2 カースト制度が生まれた背景:
~紀元前 13 世紀頃、バラモン教(ヒンドウー教)の枠組みが
つくられ、その過程でバラモン、クシャトリヤ、ヴァイシャ、
シュードラの 4 つ階級から構成される身分制度の原型が
整備されました。~本文より一部抜粋~
3.カースト制度の組織化に寄与したポルトガルと英国:
~ポルトガル人がインドの階級制を見てカスタ -Casta
(閉鎖・世襲的、同じ職種に従事する社会グループ)と
名付けたのが、カーストいう言葉の起源です。後に
英国の植民地政府がこの制度をカースト - Caste とし、
インド社会のカースト制度が現在の形に整備されました。
カースト制度内の人たち:
バラモン(婆羅門- 司祭・学者階級)
クシャトリア(王侯、戦士階級)
ヴァイシャ─(商人・平民階級)
シュードラ(上記三階級に奉仕する隷属民・農民・職人)
注:かっこ内に記した職業は古代のもので現代に通用する
ものではありません。
アウト・カースト(枠外)の人たち:
指定カースト(Scheduled Caste)と
指定部族(Scheduled Tribe)
~本文より一部抜粋~
4.独立後のカースト制度の抜本的改革:
~指定カーストと指定部族の子弟が国公立大学を目指すとき、
彼らに与えられる優先枠が定められています。国立大学と
公立大学では比率は異なりますが、難関校:インド工科大学
:Indian Institute of Technology (インド全土に 23 校)は
入学生の 22.5%が指定カースト(15.0%)と指定部族(7.5%)に
確保されています。しかし、~本文より一部抜粋~
官公庁の入省試験
国営企業の採用
いかなる国も完ぺきではありません。インド憲法施行から
70 年が過ぎましたが憲法の前文(Preamble)に謳われた
「正義、自由、平等、友愛」がすべての市民に確保されて
いるのか、問題がないわけではありません。差別に対する
戦いは今も続いています。~本文より一部抜粋~
【最後に】
~カースト制度が色濃く残るインドは、近代化に取り
残されたイメージが付きまといますが、インド人は、
「世界最古の民主主義国家 アメリカ、
世界最大の民主主義国家 インド」と民主主義先進国家としての
誇りをもっています。
インド政府が取り組んでいる指定カースト・指定部族の社会的
地位の向上に向けた施策は日本社会が採用すべき課題として
検討に値します。 ~本文より一部抜粋~
完
参考文献:
Constitutional Law of India by Durga Das Basu (Prentice Hall)
カーストから現代インドを知るための 30 章 金 基淑著、明石書店
インドの経済発展とカースト制度 國井哲義
Wikipedia
インド内務省 宗教国勢調査 2011
6ページにわたる原稿を一度に掲載いたしました。
↓ ↓ ↓ ↓
https://www.makaibari.co.jp/mailmagazine/20210512.pdf
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≪お知らせ】
●毎月の原稿を書いてくださっているモトワニ先生が、
コロナに罹られました。
現在は退院されて自宅で療養されておられます。
・5月3日のモトワニ先生からのメール
⇒私はコロナ感染でダウンしているので、原稿が送れています。
しばらくお待ち願います。だいぶ回復してきました。
・5月9日のモトワニ先生からのメール
⇒いろいろとご心配をおかけしてすみません。
私は一昨日退院し、今自宅で療養しています。
ご心配なく。
原稿は休まなくてもいいですが、ちょっと遅れます。
宜しくお願いします。
みなさんもくれぐれもご自愛下さい。
ということで、今月中にはモトワニ先生からの記事が
ガネーシャ通信に届く予定です。
お楽しみにしてください。
モトワニ先生のご快復をお祈りしております。
●インドで仕事と生活をしているハッピーハンターの
石井博子が下記ブログでインドのコロナ状況を
お伝えしています。
ご高覧いただけましたら幸いです。
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ほぼ毎日配信しています。
過去にさかのぼって読んでください。
★ 最後まで読んでいただきましてありがとうございます。
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