ガネーシャ通信
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 インド・ガネーシャ通信 NO.536 「14分の奇跡」
   
          2023年10月10日

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    tea@makaibari.co.jp"

  インドをもっと知りたい方 必読!!! 

<2001年8月3日創刊>

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◆インドで生活している人はどんな生活をしているんだろう。
デリー在住 インド人(前)インド・ネルー大学日本研究
センター・プレム・モトワニ教授が「日印文化比較」を様々な
角度からお届けしています。

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10月に入っても真夏の暑さが続きましたが、昨日9日より
東京は急に温度が10度以上も下がり肌寒い日になりました。

今月の記事はインドの鉄道についてです。

インドの鉄道の歴史は古く、1853年には当時インドを植民地と
していたイギリスが綿花・石炭・紅茶の輸送を目的としてボンベイ
-ターネー間約40kmの路線を開業しています。日本の鉄道は
1872年、新橋-横浜間なので、インドの鉄道は日本より長い
歴史を持っていると言えます。

インドの鉄道というと、TVの紀行番組などで古い客車に入りき
らない乗客がぶら下がっているような映像を思い浮かべる方も
多いと思います。

実際にインドで鉄道旅行をされた方々は大幅な時間遅れと
混雑と汚いということに悩まされたことと思います。

今月の記事はそのインド鉄道が大きく変化するという内容です。

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◇◆インド人からのインド便り No.120
        
         インド・デリー在住  by-プレム・モトワニ
              (元インド・ネルー大学教授)

日印文化比較:「14分の奇跡」
  
   
インド国鉄が2023年10月1日からVande Bharat Express (完全な
国産の超特急で時速160キロ。2019年2月に導入され、徐々に路線を
拡大し、現在34の路線がある)の清掃業務を終点駅で14分間で行うと
いうことを発表した。実は、これが、十数年前に世界的に話題を呼び、
ハーワード大学の研究テーマにもなった日本の新幹線の清掃業務を行う
JR東日本テクノハートTESSEI社が清掃業務を7分で行う(一般的に
「7分の奇跡」として有名)ことを真似したものである。この電車は最大
16両編成である。

「インド国鉄」というと頻繁に起こる脱線・衝突事故、ダイヤの乱れなどの
ため一般的に評判はあまり良くないが、近年、政府が国鉄のイメチェン
にかなり力を入れてきた。まず、モデイー政権になってから実施されてきた
「インド清掃キャンペーン」の一環として鉄道駅をきれいにするキャンペーンが
実施され、今やどの駅もピカピカしている。定刻通りの運行にも重点がおかれ、
現在大半の電車が定刻通り運行されるようになっている。それ以外に、
電車のスピードを高速化するということにも力が入れられ、
Vande Bharat Expressが今までのいちばん早い電車の
Shatabdi Express(各州の首都を500キロまでの町と結ぶ列車で、1969年に
運行開始し、時速120キロ)より15%早い。

それから、鉄道の分野で日本との提携がかなり進んでいて、
ムンバイ・アーメダバード間の新幹線の建設(コロナ禍で大幅に遅れていて、
完成が2023年から2027年に延期したのである)、駅ビルの再開発、
さまざまな鉄道技術の導入、技術者の日本での研修などが進んでいる。
今回の清掃業務の標準化・時間短縮もその付き合いのおかげで
導入されたのではないかと思われる。

モデイー政権はMake in India(インドでものづくりを)という政策を
2014年以来実施し、製造業のG D Pへの貢献度を15%から2025年に
25%に引き上げる目標である。その一環として鉄道車両の国内生産が
進められている。以前近代的なメトロ車両をほとんど海外から輸入して
いたが、今やフランスのAlstom社、イギリスのBombardier,韓国の
Hyundai Rotemなどがインドで車両生産をしている。中にはインドの
企業と合弁事業もある。

現在でもこのような状況が十分改善されているとはいえず、例えば
インド最大の都市で、周辺都市を含めた都市圏人口が2,300万人
近くに及ぶムンバイを走る列車は、毎日、600万人を超える人を
市中心部まで運んでおり、通勤・通学のラッシュ時の乗車率は
250%にも及ぶとのことだ。このような状況の中で鉄道事故も後を
絶たず、死亡事故が起きることも日常茶飯事となっている。

国民の足であるから鉄道料金があまりにも安いため、近代化がか
なり遅れている。現政権がそれを様変わりしようとしている。
しかし、Vande Bharat Expressや建設中の新幹線は一般の人たちの
手の届かないものであるため国内的に批判も少なくない。

【東京駅の清掃状況写真】
↓       ↓      ↓
http://www.makaibari.co.jp/mailmagazine/2023.10.09.pdf

 

       【了】

 

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【最後に】

今年のインドのディワリは11月12日(日)になります。

各家庭が家を丸ごと覆うように建物のてっぺんから最近は
イルミネーションが垂らされ色とりどりのライトを点灯させ、
夜になるととても神秘的な雰囲気になります。

昔は蝋燭を灯し、花火と爆竹をたくので花火の爆音と煙で
夜には煙で大変なことになりました。最近は公害を考慮して
花火と爆竹は自粛しているとのことです。でも光でのお祝いを
イルミネーションでしています。

インドではお正月ですから、働くひとたちは長期のお休みになり
故郷に帰ったりして楽しみます。インドとの取引をしている
私たちは常にこの時期に仕事が重ならないように考慮をして
います。

★ 最後まで読んでいただきましてありがとうございます。

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