ガネーシャ通信
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 インド・ガネーシャ通信 NO.531 データで見るパンデミックによるインドの所得格差の加速化
   
          2023年5月9日

   https://www.makaibari.co.jp
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  インドをもっと知りたい方 必読!!! 

<2001年8月3日創刊>

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◆インドで生活している人はどんな生活をしているんだろう。
デリー在住 インド人(前)インド・ネルー大学日本研究
センター・プレム・モトワニ教授が「日印文化比較」を様々な
角度からお届けしています。

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街路樹の葉が、青々と生い茂り、目にあざやかに映ります。

日本は5月にはいっていますが、寒暖の差が大きい日々です。

インド・デリーは本来40度以上の真夏日が続く5月なのですが、
逆に日本よりも涼しい日が続いていたりするとのことです。

5月号の記事は
「データで見るパンデミックによるインドの所得格差の加速化」
です。

モトワニ先生から
「内容は今まで数回取り上げたものですが、最新のデータが
発表されたので、再び取り上げることにしました。」
とのコメントがついていました。

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◇◆インド人からのインド便り No.115

インド・デリー在住    by-プレム・モトワニ
          (元インド・ネルー大学教授)

日印文化比較:
データで見るパンデミックによるインドの所得格差の加速化 

以前にもこの欄で同問題について何回か取り上げた。インドは以前から貧富
の格差問題で知られてきたが、90年代以来の経済成長に伴って貧困層を
脱出する人口が増え、貧困層の比率が減少し,中流が伸びてきた。
しかし、ここ2-3年コロナ禍で貧困層が増え、社会の二極化がますます進む
ようになったとよく報道されてきたが、2022年4月から2023年3月末までの
昨年度のデータがその傾向を明らかにしている。

通常だと、就労人口に新たに加わる人たちが、最も安いエントリーの自動車や
バイクなど耐久消費財を買い、以前から働いている人たちが収入増に伴って
より高級な物を購入することが一般的な傾向である。パンデミックの前だと、
インドにも同傾向が見られた。しかし、ここ3年間所得格差が急速に進んだため、
高級な製品が爆発的に売れる一方、エントリーの自動車・バイク・携帯等の
需要が減少する傾向にあり、社会の二極化が急速に進んできた。

例えば、国内シェア約50%のスズキ自動車プレミアムモデル100万ルピー以上の
販売台数が前年比30%も増えたが、エントリー・カーの販売台数が横ばいか
減る傾向にある。ベンツ、オーデイを含むプレミアム車の待ち期間が6ケ月から1年で
あるため、大手メーカーがエントリーカーの生産能力をプレミアムカーの生産に回している。

韓国の現代自動車が既にエントリー・カーの生産中止にまでなったのである。
一方で、中古車の市場が伸びている。また、四輪よりも縮小したのは二輪市場である。
どの二輪メーカーも稼働率が50ー60%で、それは農村で需要が縮小したからである。

携帯電話の場合も同様な傾向が見られ、平均4万5千ルピー(約7万円)の
スマホの販売台数が前年比60%も増え、2万ルピーから3万ルピー価格携帯の
販売台数が33%減、1万ルピーから2万ルピーのものが34%減、そして1万ルピー
以下のものが9%も減少した。一方で、中古品の市場が急速に伸びている。

そして、高級マンションや一戸建ての住宅も都市部を中心に爆発的に売れている。
例えば、デリー郊外のグルガオンでデベロパーのD L Fが最近発表した7500万ルピー
(1億円以上)の700の物件が1日で売り切れたそうである。

一方では、不急消費財例えば、シャンプー、石鹸、洗剤、化粧品までの売れ行きが
全国的に減少する傾向にあり、大型よりも小型パックが売れている。不急消費財
メーカーの総売上高が軒並み10%から20%も減少したのである。

以上から明らかなように、インドで都市部と農村、そして都市部でも「持つ者」と
「持たざる者」間の所得格差がパンデミックのせいでますます広がる傾向にある。
その主な理由は、低賃金の非正規労働の急増、6%強の高インフレ、8%強の
高失業率など様々である。そのため、政府がパンデミックの際2020年に始めた
8億人に対する無料食料配給制度を今も続けている。
残念ながらこの傾向を逆転させる兆しがほとんどなく、所得格差による社会の
二極化が長期化するように思う。

                【了】

 

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【最後に】

日本は5月8日から新型コロナウイルス感染症法上の位置づけが、
「5類」に移行しました。今後、法律に基づいた外出自粛要請などは
なくなり、感染対策は個人の判断に委ねられます。インドでは昨年から
マスクなしの生活をしていましたので、日本もやっとという感じです。

インド・ダージリン・マカイバリ茶園にG-20の100人以上の方々が観光に
来られましたが、誰もマスクをしていませんでした。

これから又インドと日本の往復が自由になりますように願っています。

G-20の皆さんがマカイバリ茶園を訪問されている様子です。
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