シュタイナーによるバイオダイナミック農法
マカイバリ茶園は有機農法を更にすすめたバイオダイナミック農法による紅茶栽培を、4代目茶園主S.K.バナジー氏の代である1986年から実践しています。1993年には世界で最も基準が厳しいとされるデメター社のバイオダイナミック農法の認定を取得し、以後、毎年更新しています。
バイオダイナミック農法
オーストリアの人智学者 ルドルフ・シュタイナー(1861-1925)によって提唱された農法です。
主な特徴は
1.天体の動きを利用する
2.動物との共生
3.調合剤を用いる
バイオダイナミック農法 < 天体と調合材 >
シュタイナーは、499番からなるホメオパシーの延長として、500番〜508番の9種類の調合材を作りだしました。
バイオダイナミック農法において「調合剤」は土を豊かにするためにとても重要な要素です。例えば、私たち人間が月の満ち欠け影響を受けているのと同じように、植物も月や天体の運行に影響を受けています。天然のハーブから作られた調合材を土に撒くことで、天体からの影響を受けやすく、力強い土が作られるのです。
また、マカイバリ茶園主バナジー氏は、上記に加え、9種類の調合材がそれぞれ人間の臓器の役割を果たすと考えています。心臓の役割、消化の役割、分泌の役割など、人間の体内で生命維持に必要な主な臓器の役割(調合材)が土に撒かれることにより、土が人間の体のように働き始め、生命力豊かな土に育つと考えます。マカイバリの理念はHolistic(全体的なつながり)であり、ひとつが欠けても機能しないと考えます。
バイオダイナミック農法によって育てられた植物は、他の農法で作られた植物に比べ、生命力あふれ、それを口にした人間に活力を与えてくれると言われています。
■ 調合材 ■
500番
土に対して直接働きかけるもの。作物が植え付けられる前の農地に対して散布されます。雌牛の角に牛糞を詰め、冬の間中眠らせます。春に取り出し、土に散布する前に約1時間、充分に水の中で撹拌(かくはん)させます。そして天体の動きにあった日に農地に撒きます。牛の角は人間の脳と同じ働きをします。
人の手によってひとつひとつ作られます
土の中に埋めます
501番
雌鹿の角にシリカ(ケイ酸化合物・水晶の粉)を入れて作られます。夏に、植物に対して散布されます。
502番
ノコギリソウを乾燥させ、牡鹿の膀胱に入れて土に埋め、特別な季節に掘り出します。膀胱の特徴は、分泌器官に呼応して発酵が活発に行われます。鉱物も同様に補填されます。また、植物が硫黄やカリウムを利用するのを促す作用もあります。
503番
カモミールの花を牛の腸に詰め、堆肥に少量加えると、堆肥に消化的な働きを与えます。土の中の窒素を安定させ、植物の成長を刺激し、土の生命を増加させます。
カモミール
504番
イラクサから作られます。堆肥の温度を一定に保ち、堆肥から窒素分が蒸発するのを防ぎます。
505番
樫の樹皮を牛の頭蓋骨に詰めます。これは堆肥の頭脳の役割を果たします。非常に活性化したカルシウムを多く含みます。
506番
牛の腸隔膜にタンポポの花を詰めます。これは堆肥に呼吸を与え、循環機能の役割を果たします。シリコンとカリウムの関係を刺激します。
507番
カノコソウの花を搾り出し、雨水に約20分間撹拌(かくはん)させます。500番〜506番の作業が終わった後に、508番と一緒に堆肥に撒きます。土の活性化作用を促します。
508番
スギナを雨水に浸し、507番と一緒に堆肥に散布します。スギナは菌類による病気への抵抗力を高めます。
堆肥の山 Compsot Heap この中に入れます
海外ではバイオダイナミック農業は有機農業の最高峰であり、バイオダイナミック農産物は通常の有機農産物よりも高品質で、しかも高い生命力をもっていると認知されています。
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