紅茶栽培に適した自然環境
ハティクリ茶園はアッサム州中央にあります。茶園の広さは全体で687ヘクタール。茶畑はその内457ヘクタールです。マカイバリ茶園のような山岳地帯ではなく、ハティクリ茶園は見渡す限りが平地の茶畑で、生産量も600トン近くあります。そのスケールの大きさに驚きます。アッサム紅茶はダージリン紅茶と異なり、もともとアッサム地方に自生していた茶樹が紅茶として認めらてから、生産されるようになりました。肥沃な土地と熱帯気候が、アッサム紅茶栽培には適しています。
茶摘み女性。
アッサムの葉はこんなに大きいです。
アッサムでは珍しい有機農法を実践する茶園
アッサム州の中で唯一UNESCOの世界遺産でもあるKaziranga National Park(カジランガ国立公園)に隣接していることから茶園を有機農法に切り替えました。公園から象(ハティ)が頻繁に(クリ)に訪れるためにハティクリという茶園名がつけられました。動物たちのために有機農法に切り替えたアッサムでもユニークな茶園です。
カジランガ国立公園の入り口。
ハティクリ茶園にあらわれた象。
カジランガ国立公園にいる白サイ。アッサムのシンボルでもあります。
独自の有機農法を実践
ハティクリ茶園では2011年に完全に有機農法に切り替え、2013年には日本農林規格有機JASも取得しました。周りのジャングルから集めたハーブの抽出液でつくられた独自の調合剤や虫によってつくられた肥料を使用するなど、独自の農法を実践しています。微生物が棲む土、土から育てられる植物、そして植物を食べる動物すべてがお互いに関連しあえる環境づくりに力をいれています。インドのみならず世界中からの需要に応えられるように、工場は最新鋭の設備を導入して、大量生産を実現しています。
牛やヤギが自由に茶畑に入り、雑草を食べて糞を落としてくれます。
土の中の微生物を育てて肥料をつくります。 |
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ハーブの抽出液から調合剤をつくります。 |
最新鋭の設備機械をもつハティクリの工場。象のマークがついています。 |
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ハティクリ茶園の子ども。学校からの帰りです。 |
象のマーク