インド発―紅茶からエコツーリズムに至るまで
マカイバリ紅茶農園は、1994年からフェアトレードの認証を受けている農園だ。マカイバリは、そもそも「トウモロコシ農園」の意味だが、広大なヒマラヤ山脈北東部のダージリン地方のふもとに位置している。625人の紅茶農園労働者とその家族が住む、楽園のような場所だ。マカイバリでは他のフェアトレード認証農園と同様、ジョイントボディと呼ばれる委員会が、フェアトレードから資金を受けた社会開発計画をすべて監査、実行している。ジョイントボディの16人の委員のうち、10人が女性だ。ここ数年、世界的に紅茶の売り上げが低下し続けているため、委員会では新たな収入源を求めて活動の多角化を選択した。長い議論の末、(エコツーリズムのベンチャー事業のため)エコ・ロッジを建設するために投資することを決定した。この事業は、地域社会全体に発展をもたらすことを試みた、革新的かつ野心的な事業だ。マカイバリ紅茶農園には1年に5万人を超える訪問者がある。人びとは、共同体の平安と静寂を味わいたいと滞在を希望する。ジョイントボディは昨年2005年、マカイバリの神秘を体験したいと願う人びとを迎え入れるため、小さなコテージを建てる決断をした。現在、園の中でももっとも良い場所にダブルルームが14部屋あるコテージを建築中で、完成間近だ。つぎの段階は、7つの村の各560世帯に宿泊施設を整備する計画だ。「私たちはマカイバリに滞在する来訪者たちが、地域の商店でお金を使うことで、地域社会全体に新しい収入が生み出されることを期待しています」とジョイントボディの一員、プラティマさんは語った。(出所:Makaibari Tea Garden, India)
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