さらりとした飲み心地のダージリン産緑茶
インドの釜炒り緑茶と聞いて、関心をもたれる方がどれくらいいるのでしょう。私の場合、たまたま実家で飲んでいたお茶が釜炒りだったので、インド製のそれはどんなものなのか興味津々で注文したのがきっかけでした。
届いた茶葉は色が日本の釜炒り茶に似ていて渋いグリーン。しかしいちばん驚いたのは香りと味でした。お漬物が欲しくなる味わい、と言えばおわかりいただけますでしょうか。お茶の色は黄金色で、長く急須に入れすぎても渋くなりにくいので、いつまでも楽しめます。
現在は、蒸す行程を経た鮮やかなグリーンの茶葉が主流で、摘んだ茶葉を即、釜で炒ったものは少数派。市販品をほとんど見ないのは、生産効率がよくないからでしょうが、素朴なお茶の味を楽しみたい方はぜひお試しください。
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文=小川さくら
写真=黒部 徹
構成/アルカディア社 |